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​小学校

小学校に入学すると始まる「勉強」 国語、算数、理科、確かに子どもたちにとっては必要なことです。先生がいて、子どもたちが授業を受ける。都会では当たり前の授業風景ですが、田舎の学校ではどうでしょうか。少人数だからこそできる授業があります。
学校から出て、自分で考えて、見て、感じて、体験して学ぶ。土や水、自然に触れて小さいころから「本物」を学ぶ。そんな学習に金山小学校では力を入れています。田舎でしか学べない学習がここにあります。

 

 

金山町にある唯一の小学校。
2021年に町内にあった4校が合併し、金山町内でひとつの小学校になりました。子どもが少なくなることはさみしいことです。でも、子どもたちには地元を大好きになってほしい。
田舎町だからこそ、大きくなっても地元を大切にしてもらいたい、田舎だけどこんな良さがある、実は私たちはこんな面白い町で育っているんだということを子どもたちに知ってほしい。そして大人になったときに胸を張って地元を自慢してもらいたいと私たちは思っています。

 

 

そんな思いを持って小学校にお話を伺いに行きました。

学校と地域をつなぐ活動のひとつに総合学習があると教えていただきました。


小学校で地域について学習し、その学びをつなげて中学校では2年生が地元企業で職業体験を行っています。小さいころから地元について知ることでふるさとを大切にする心を育てることを目標にしています。

各学年の総合学習の内容としては

3年生・・・農体験
4年生・・・金山の森について
5年生・・・地元の高齢者のくらし
6年生・・・地域おこし

 

今回は特に3年生の授業内容について詳しく話をお聞きしました。


3年生の年間の課題は「金山のおいしいを発見」 
地元で生産されている食べ物を調べたり、農体験を通して生産する人々の思いや願いを知るのがねらいです。
 

11月の初旬、金山の菅田地域にある畑で行われた授業を見学させていただきました。長靴姿で集まった子どもたちはこの日の授業を楽しみにしていたそうで、この日は全員出席でした。

 

400本の玉ねぎの苗植え。

今年度3回目の畑での作業だそうですが、ひとりずつ慣れた手つきで植えていくので驚きました。

子どもたちの植えたサツマイモも収穫の時期を迎え、宝探しのように土を掘っていく子どもたち。残念ながら夏の長雨の影響で思ったほどの収穫はできませんでしたが、楽しそうに土を掘る姿は生き生きとしていました。

実際に総合学習を通して感じたことを生徒と保護者の方にお聞きしました。

 

3年生の女の子の感想

Q.総合学習で楽しかったことはなんですか?


「お茶摘みです。楽しかったことは、虫に食われいないお茶の葉を探すことです。自分で摘んだお茶は少し苦かったけれどおいしかったです。」

 

 

お母さんにもお話をお聞きしました。

Q.総合学習を通してどんなことが学べていると思いますか?

「普段当たり前のように口にしているものがどのようにできているかを体験し口にすることで、食育につながると思いました。生産者や食べ物へのありがたみを感じることができると思います。」


Q.お子さんは総合学習を受けてどんなことをご家庭で話していましたか?


「実際にお茶摘みを体験した娘は疲れた様子でしたが、『大変だったけど楽しかった!』『おいしい!』と話していました。授業として身近でこのような貴重な体験ができて、田舎の温かさや良さを改めて親子で感じています。

 

 

 

 

地域のみなさんに見守ってもらいながら金山の子どもたちは大きくなります。登下校の見守りのおじさん、おばさんは「今日もおつかれ」「おかえり、暑かったね」と子どもたちに声をかけながら
安全に家まで帰れるよう見守って一緒に歩いてくれます。


授業で地域の方々とふれあい、実際に仕事を体験し、こどもたちひとりひとりが地域に必要とされていると感じることができます。
自分で考える力、生きていく力、お年寄りやふるさとを大切にする心が育ちます。
小さなころから親だけじゃなく先生や地域の方々とのかかわりを持つことで、相手を大切にしたり、助けてもらうありがたさを感じます。

田舎ならではの人とのふれあい、勉強だけじゃない大切なことがここ金山で学ぶことができます。

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